お酒の楽しみ方は人それぞれですね。夏のビールにワイン会など、お酒好きな人にとっては人生に欠かせないものの一つだと思います。 特にお酒は、酸性の飲食物を摂取し続けることで引き起こされる酸蝕歯(さんしょくし)の原因になるとも言われています。 |
酸蝕症とは
酸蝕症とは、強い酸性のものを継続して食べたり飲んだりすることで、歯が溶けてしまうことを言います。アルコール飲料は酸性のものが多く、特にワインやハイボール・発泡酒・ビールなどは酸性度が高いと言われています。これらのアルコール類を長時間飲んでいると、歯を強い酸性にさらすことになり、悪い影響を与える可能性があります。
また、飲酒後の嘔吐も注意が必要です。嘔吐時に出てくる胃液も酸性度が高いので、酸蝕症を悪化させてしまうことが考えられます。
アルコールに対する勘違い
また、アルコールで虫歯菌を殺菌・消毒できるのではないかと考える方もいるかもしれませんが、殺菌・消毒に適しているアルコール度数は70~80%程度と言われています。通常飲まれるような酒類は、そのような高いアルコール度数には達しません。ビールで5%ほど、ウイスキーでも40%台とされています。そのため、アルコール飲料を飲むことで、虫歯菌を消毒・殺菌することは難しいのです。
虫歯リスクの高いアルコール
醸造酒
ちなみに、日常一番身近なアルコールのビール・ワイン・日本酒は醸造酒です。
醸造酒は、果実や穀類などの糖分を発酵させて作られるため、糖分を含み、蒸留酒に比べて虫歯リスクが高めです。特にワインには酸が多く含まれているので、意外に「酸蝕歯」の原因のひとつになりやすいお酒です。白ワインのほうが酸性が高いものが多いので要注意です。
蒸留酒
一方、アルコール度数が高めのお酒は焼酎・ウィスキー・ブランデーなど蒸留酒と呼ばれるものです。醸造したお酒を蒸留して作られていますので、糖分が少なく、醸造酒よりは虫歯リスクは低目と言えますが、甘い炭酸やジュースで割った「チューハイ」や「ハイボール」 、甘いジュースやリキュールで割られたカクテルには糖分が含まれていますので、注意が必要です。